お迎えの日までにご用意していただく用品は、

  1. 猫トイレ・猫砂(ご都合に合わせて選んでください)
  2. 水洗い可能なキャリーケース (空輸以外の方は、お迎えの時に持参してください)
  3. 爪研ぎ(ダンボール、麻、カーペット等)
  4. 飲み水とドライフードの食器 (プラスチック製品は傷がつくと雑菌が繁殖しやすいので避けてください)
  5. ステンレス製の両目櫛 (ラグドールの被毛のお手入れは、両目櫛だけで充分です)

仔猫を迎える前に忘れないでいただきたいこと。
新しい環境に慣れるまで構いすぎないでください。

仔猫は、みな、とても可愛いでしょう? オモチャを振ればじゃれてきて、お尻をフリフリ、目は真ん丸。いつまでも繰り返し大喜びでじゃれてくれますね。でも、巣立たせて2〜3日は構いすぎないでほしいのです。なぜなら仔猫は、自分の許容範囲を越えているのをわからずに、構ってくれただけ動いてしまいます。自分の体力の限界がわからないのが仔猫です。

待ちに待った可愛い子がきたのですもの、構ってみたい気持ちは良くわかります。でも、仔猫が相手をするのは家族人数分になることを忘れないでください。仔猫は新しい環境と、新しい家族を認識しなければならず、また一緒に過ごした兄弟や、母親、私たち家族が誰もいない状況に突然おかれ、仔猫にかかるストレスは非常に大きなものでしょう。最初、仔猫が私たちに何を訴えているのかわからないように、仔猫も新しい環境がわからなず、不安で心細い想いをしているのです。ストレスは、時間(慣れ)と体を充分に休めることができれば解消できるものです。

睡眠を充分にとらせてあげてください。
少しの間だけ構うのを我慢して、仔猫の方から不安ながら勇気を出して人のそばに甘えにきてくれたら、名前を呼んで、そっと触れて仔猫を安心させてあげてください。そばに来てくれたからと言って、オモチャを振れば遊んでくれるからと言って、もう慣れたと錯覚しないであげてください。
仔猫が起きているのは、ご飯を食べる時間と、そのあと少し遊ぶ時間、トイレだけで、一日の内、ほんの数時間しか活動しないと言う事を決して忘れないでください。お迎えの日から1週間は、お客様を迎えるのは控えてあげて欲しいと願っています。

 

お迎えの日

午前中に仔猫のお迎えにきていただきます。 空輸の場合でも、午前中に送り先の空港に到着できるように手配させていただきます。
お宅に着いて、日が暮れるまでに仔猫に探検する時間を長く与えたいこと、もし、具合が悪くなってしまったとしても、動物病院のスタッフが揃っている診療時間内に動物病院に連れて行っていただけるようにとの気持ちです。

お家に着いたら飲み水をご用意ください。トイレの場所は、すぐに覚えると思いますが新しいトイレに慣れるまでは床の上に衣類、雑誌、新聞紙などは置かない方が良いでしょう。
仔猫は母猫や兄弟と別れ、心細く不安で、知らない場所、匂い、人の声に緊張しています。ふいに抱き上げて怖がらせたりしないで、必ず名前を呼んで、アイコンタクトを取ってから接してあげてください。
夕方にドライフードを大匙1杯程度を与えてください。食べなくても心配しないで下さいね。翌日になって食べ始める子もいます。緊張や不安で普段と同じ量の食事を摂取していないので、排尿や排便のない子もいます。初日の夜は、仔猫が選んだ場所の近くに水とトイレを置いてあげてください。

 

食事について

仔猫が食べているドライフードはサイエンス・ダイエット<プロ>のキトンフードです。新鮮なお水は必ず常置してください。ミネラルウォーターは、ストラバイト結石の原因であるマグネシウムの含有量が高く、猫の飲み水には適しません。猫に与える食べ物の全てのマグネシウムの含有率に注意してください。煮干などは1日2尾で、猫の1日のマグネシウム摂取量に相当します。

仔猫達は1日3〜4回食です。日中、お留守にされる場合には、帰宅後、就寝前、起床時の3回でも構いません。ご都合に合わせて1日3回に分けてフードを与えてくだされば十分です。
仔猫によっては、食べたい量と消化できる量が一致しない子がいます。食欲旺盛で好きなだけ食べさせると食べ過ぎになり、軟便になるような子には、その子に合った給餌量を見つけてあげてください。
最初の3日間は、1回に付き15g、1日の合計45gでお願いします。食べ具合や便の様子を観察してください。便も良く、給餌量が足りないようでしたら、4日目に1日5gの増量をお願いいたします。20g、15g、15gで結構です。上記の繰り返しで、その子に合った適量をみつけてくださいね。
成長期の食欲の旺盛な男の子の最高記録は、1日120gのドライフードを食べた子がいますが、80g程度が普通の給餌量だと思います。女の子はもっと少ない傾向があります。ドライフードの袋に書かれた給餌量は多目に書かれているように感じますので、それと比べて食べる量が少ないからと不安にならないでください。人と同じで少食な子もいます。痩せすぎでなければ心配無用です。

生後8ヶ月以降は1日2回食にしてくださって構いません。
去勢・避妊手術後は、基礎代謝率が変わり、太りやすい傾向がある上に、食欲が旺盛になる子が少なくありません。体重維持のために、手術後は大抵の子が給餌制限が必要になると感じます。個体差がありますが、太りやすい子は、成猫用のドライフードを食べさせた場合、体重1キロに対し10g程度のドライフードしか食べさせられなくなる子もいます。手術後に、食欲が旺盛になった、太り始めたと感じたら、毎日の給餌制限が必要になるかもしれないことを、手術前から頭の隅に置いておいてください。愛猫の健康管理には、体重管理も含まれますので、キッチンスケールを一つご用意していただき、その子に合った適正給餌量を仔猫の頃から把握していてくださいね。
 手術後は太らせるより痩せさせる方が数倍も大変です。繰り返し食事の催促をされると、いつもお腹を空かせて可哀想だと感じますが、放置すると徐々に太り続けて行く傾向が強く、いずれ獣医師からダイエットの指示がでるでしょう。そうなった時の方が減らさなければならない体重が多く、結果的には愛猫にとって辛いことになります。

缶詰やその他の食べ物は一切食べさせておりません。猫と人は必要な栄養素が違いますので、人の食べ物を欲しがっても絶対に与えないで下さい。食べないからと言ってドライフードの種類を変えたり、嗜好性の高いオヤツを与えると、好き嫌いをするようになり、療法食を食べさせなくてはならない時などに必ず後悔することになります。また、人の食事にも興味を持ち、人の食事に手を伸ばすお行儀の悪い子に育ちますのでご注意ください。
どうしてもおやつを食べさせたい方は、一種類で不定期に与えるのが一番です。食べ物で甘えさせるのではなく、スキンシップや遊びで愛情を注いであげてください。

猫は、歳と共に腎臓が悪くなる生き物です。塩分は腎臓に負担を掛けますので気をつけてください。葱類も中毒を起こしますので口に入らないように注意してください。牛乳は、乳糖を分解できず下痢の原因にもなりますので、与えない方が無難です。
急な食事の変更は、腸内細菌バランスが崩れて軟便や下痢の原因になることがあります。2週間くらい掛けて、ゆっくりと新しいフードとの比率を変え、フードの切り替えをしてください。

 

トイレについて

仔猫達は「ニャンとも清潔トイレ」「システマサンド」などの猫砂を使って育ててきました。大粒の砂に慣らしておくと大抵の砂に順応してくれるからです。猫砂に関しては、細かれば細かいほど嗜好性が高いと感じますが、飛び散らない、匂わない、軽いの全てを満たしてくれる究極の猫砂にはまだ出会えません。それぞれのご家庭に合った猫砂を選び、猫砂に合ったトイレを探してください。
梅雨の時期や夏には、排泄物の匂いがこもりがちになり、細菌も繁殖しやすい環境になります。成長と共に尿の匂いも強くなってきますので、猫砂は補充するのではなく、全取替えをお薦めします。猫砂の交換時には、トイレ本体の消毒もしてください。漂白剤の液体ハイター(塩素系)は、安価で強力な消毒薬です。消臭効果も抜群ですので、トイレに水を張り、キャップ1杯のハイターを投入後10分間放置、その後、水で濯いでから乾かしてください。
※動物病院へ行った後、キャリーケースを消毒する時も同じです。漬け込む容器が無い場合には100倍希釈のハイターでスプレー後、しばらくしたら濯いで乾かしてください。

猫は、下部尿路疾患に罹りやすい生き物です。F.L.U.T.D.に対応しているドライフードを与えていても結石を防げない子もおります。膀胱炎や結石は、普段から排尿の回数、おしっこボールの大きさなどを知っておくと早期発見に繋がります。膀胱炎や結石の初期症状は、繰り返しトイレに行く、気張っても排尿できない、少量しか排尿できない、トイレ以外での粗相をする、血尿等のサインが見られます。どれも猫にとって非常に辛い状態になりますので、サインを見逃さず速やかに動物病院に連れて行って下さい。

 

爪切りについて

仔猫は新陳代謝が活発で、爪の伸び方も早いと感じます。猫の睡眠中に軽く肉球を押し、爪をそっと出し入れする練習をしてみてください。ぐっすり眠っているようであれば、爪を切ってみます。爪の側面を良くご覧になってください。爪の根元は太くピンクに見えますが、カギ状の先に行くに従って細くなり透き通って見えます。根元のピンクの場所は、血管や神経が通っていますので、深爪をすると痛みを感じ出血しますので、透き通った部分だけを切ります。深爪を数回経験すると爪切りを極端に嫌がるようになりますので、慣れるまでは深爪をしない方が良いでしょう。鋏型の猫用爪切りは私には使いづらく、人間用の爪切りを使っています。

 

爪研ぎについて

先の丸くなった爪は、野生では狩や木登りに不向きで命を脅かす存在なのでしょう。猫は、爪切りをしても鋭い爪を更新し続けます。爪を研いだ後をよくご覧になってみてください。爪の側面が中心から左右に割れた三日月形の鞘がみつかると思います。鞘を脱いだ爪は、尖った鋭い爪が再生されています。古くなった爪の鞘を剥がす為に爪研ぎをするのです。爪研ぎは猫の本能ですから止めさせることは出来ません。猫は学習能力が高く、一度爪研ぎの場所を決めると、人の迷惑など顧みず、好きな時に好きな場所で爪を研ぎ続けます。爪研ぎから家具を守る為に、市販のツメトギ用品を用意してあげてください。ダンボール、麻、カーペットなど色々な素材のツメトギ用品が販売されております。凹凸のある壁紙も格好の爪研ぎ場所になりますので、壁紙で決して遊ばせないでくださいね。

 

耳掃除について

体質によって、耳の中が汚れやすい子がいます。汚れた部分をお湯で濡らしたコットンや綿棒で優しく拭いてあげてください。耳の粘膜は刺激に弱いので、繰り返し擦ると傷になりますのでご注意ください。皮脂が酸化して耳の中が黒く汚れてしまう子は、奥の方まで掃除をした方が良いと思われますので、獣医師に耳掃除の仕方を教えてもらってください。

 

ワクチンについて

仔猫は、1回目 月 日、2回目 月 日に三種混合ワクチンを接種しました。次回のワクチン接種予定日は一年後の 月 日頃です。
その後も、毎年、年一回の追加接種を忘れないでください。
ワクチン接種前の数日はシャンプーなどで疲労させることは控えてください。接種後、発熱や具合が悪くなっても動物病院にすぐに連絡がつくよう、午前中の接種をお薦めします。また、当日は遊びを誘わず安静に務め、接種後1週間のシャンプーは控えてください。
 ワクチンを接種していれば病気に掛からないと思われがちですが、感染しても症状を軽くさせてくれる為のものです。ワクチンを接種しているからと、安心しないでください。ウィルスは目に見えず、人を介して家に持ち運ばれる事が多いです。動物の集まるペットショップや動物病院、用品を買える場所に立ち寄った後は、手洗いや着替えをして、ウィルスから愛猫を守ってあげてください。

 

避妊・去勢手術について

手術の時期は、早くても骨格がある程度完成する、生後8ヶ月まで待っていただけると嬉しいです。手術を受けさせると性ホルモンが生産されなくなり、生殖器の成長も止まります。成長途中の細い尿道や尿管に結石が詰まると、大事に至ります。結石が詰まって排尿できなくなり、発見が遅れると尿毒症になり、腎臓にも負担がかかり死に至ります。上記の理由で、出来るだけ体を成長させてからの手術をお願いしております。
 六花の仔猫で将来、繁殖を試みることはお断りさせていただいております。手術を受けさせる事で、雄のスプレー(雌もします)や発情期の鳴き声、相手を求めての外への飛び出しも防げますし、発情のストレスもなくなりますので、必ず手術は受けさせてください。発情期の雌は、甘えん坊が増し、クナクナと転げまわったり、鳴いてみたり、落ち着きがなくなり、名前を呼ぶと腰を持ち上げたりします。もしも、粗相をしてしまったら、薄めた酢やハイターで、繰り返し拭いてください。匂いが残っていると同じ場所で粗相を繰り返される可能性があります。

 

完全室内飼育で生活を送らせてください

外は危険が一杯です。交通事故、猫エイズ、白血病は外出をさせなければ防げます。また、蚤を初め、蚤が仲介する条虫の心配もありません。
蚊が仲介するフィラリアも猫に感染する事が判りました。フィラリア予防に関しましては、蚊に接触する機会が地域や住宅環境でそれぞれ異なると思いますので、獣医師と相談して決めてください。
 室内で育った猫は室内がテリトリーであり、一番落ち着ける安心な場所です。猫は平行運動より上下運動を必要とします。犬のようにお外へのお散歩は必要ありません。
 首輪についてのお願いです。ラグドールの毛質は柔らかく、首輪をされると毛玉になったり、毛が擦り切れてしまいます。また、不慮の事故で首輪がどこかに引っ掛かり、窒息する可能性も捨て切れません。小さな仔猫は、どこにいるか判らなくて不安になる時もあるかと思いますが、できれば首輪をはめずに、名前を呼ばれたら、そばに来てくれるような子に育ててください。

 

近況報告をしてください

お時間のある時や写真を撮った時には、ご無理をされない程度に成長過程を知らせてください。
新しい環境で、どんな風に成長しているのか、その後の姿を見せていただけるのが何よりの楽しみです。成熟した姿を見せていただき、今後の繁殖計画の参考にもさせていただいております。

さいごに。
 どの子も母猫と共に大切に愛情を一杯注いで育ててきましたが、これからは皆様が仔猫を育てる時期になりました。命ある生き物ですから、楽しい時ばかりではありませんが、どんな時も信頼して甘えてくる猫と共に生活を楽しんでいただけたら、と願っております。
 どの子も、どんな風に育ってくれるのか楽しみです。膝乗りニャンコがご希望でしたら、膝の上で遊ばせ続けて、膝の上に居続けたいような環境を作ってあげてください。楽しいこと、心地良いことを学習すれば、放っておいても膝に乗ってくるようになります。1日で膝乗りにはなりませんので、焦らず長いサイクルで膝乗りニャンコを目指してくださいね。
 疑問や心配事がありましたら、いつでもご連絡ください。私は繁殖者としてだけでなく、皆様と同じ愛猫家として相談相手になれるよう務めます。

この頁は、私が私のラグドールたちと暮らした10年間で学んだ、失敗が少ない育て方や接し方を書いております。仔猫の巣立ちの時に、新しいご家族の皆様に印刷してお渡ししている手紙に加筆したものです。

* Page Top *