ディア子とゼインの乳母のパンジーとスウィーティ

交配から18日目、雌猫の乳首がピンクに色付いたら妊娠したという合図です。その後、乳首が徐々に膨らみ始め、仔猫の頭数が多ければ、交配後1ヶ月前後でお腹の膨らみも目立ち始めます。この時点で私がすることは、ミルク缶の在庫確認です(苦笑)
猫の妊娠期間は、交配後約63日〜68日で、六花では68日が多いと感じます。
母猫の異変に気付くのは、大抵出産の24時間前です。不安からか、私の後追いを始め、私に一生懸命話し掛けてくるようになります。お産が始まったのね、と思い産箱を作り、今日と明日の潮を調べます。仔猫が生まれてくるのは、干潮から満潮の間が殆どで、母猫が私の後追いを始めるのも潮が満ちてきている時が多く、潮を確認したら、母猫の様子をそばで見守り、落ち着くのを待ちます。行動が変わった時間と、落ち着いた時間が解れば、次の周期が解り、その間に他の用事を済ませ、母猫に付きっきりになります。六花の母猫達は私が産箱から離れると、私の後を着いてきてしまうような甘えん坊揃いです。

 

ステラ

犬や猫は簡単に出産をするように書かれていますが、私は決してそうは思いません。
母猫は必ず出産の24時間以上前から、異変を感じ、私にシグナルを送ります。出産時のトラブル回避の方法を頭の中で繰り返しシュミレーションして、出産に関する本を読み、ただ、母子共に健康でいてくれたら・・・と願います。
目に見える大きな陣痛が始まるとその時間をメモ、破水した時刻をメモ。母猫、時計、メモ用紙を交互に睨み、お願いだから早く生まれてぇ〜。仔猫が無事に誕生したら、性別、体重、特徴をメモ。最後の仔猫が誕生し、母猫が落ち着くのを待って、食事を食べさせ、水を飲ませ、子猫達が全員乳首を咥えるのを待ち・・・気がつくと毎回末っ子の誕生後3時間は経過していて、丸二日間眠っていない私は出産が終わるとヘトヘトです。

 

ほ乳の必須アイテム

以前から、ひとりごとや日記に仔猫にミルクを飲ませていると書くと「ミルクで育っている仔猫は弱くないですか?」などとご心配なさる方が少なくありませんでした。
弱いからミルクを飲ませているわけではなく、母乳が足りないだけなのです。仔猫達が頑張って、吸っても、吸っても母乳は出てはくれません。
仔猫は、生まれた時に体重を測り、その後毎日体重を追っています。私がミルクを追加する目安は、母乳だけで仔猫達の体重が1日に10g以上増えなかった時です。出産後の母猫の乳房を見たり、触れば母乳がどれほど出ているのか判ります。産後、全く乳房が張っていなければ、誕生後2時間程度で最初のミルクを飲ませ、母乳が多少でも出ているようならば、初乳を飲ませたいので翌日まで様子をみます。
悲しいかな。なぜか六花は代々貧乳で、仔猫達の殆どは母乳だけでは足りず、ミルクを追加して育ててきました。ミルクを飲ませる回数の多い子は3時間ごとになります。繰り返し私に抱かれ、頬ずりされ、話し掛けられ、満腹になる。ミルクを飲ませて育てた仔猫は、生後1週間もすると人に抱かれただけで、喉をゴロゴロと鳴らす子も少なくありません。
私のハンドルネームが乳母なのは、全て母猫がド貧乳のせいです!
仔猫が誕生する度に、母猫の補佐として乳母(雌猫)が誕生するのは不思議です。私の仔猫育てを一緒に楽しんでいるような気がします。

 

ウィスパー

仔猫達の離乳食を開始するのは生後25日以降です。
以前は、缶詰や生肉、茹でた肉など、思いつく限りの食べ物を手を変え品を替えて食べさせ育てていました。色々な物を食べさせて、好き嫌いの無い子に育ちますように・・・と願いながら。
大抵の仔猫はドライフードより、ウエットフードが好きで、嬉しそうに頬張る姿を見ているのが幸せでした。ですが、巣立たせた後に、私の育て方が裏目に出たと感じたことが何回かありました。
ウエットフードしか食べずにドライフードに移行できず苦労されているご家族の方、オヤツを与えられ過ぎで食事を全く摂らなくなってしまった子、ご家庭の都合で大好きだったウエットフードを食べさせてもらえなくなってしまった子。そんな話しを聞くたびに、何が悪いの?と悩んでいた時に、ホームドクターに「仔猫を贅沢に育ててはいけない。お金の掛かる子に育ててはいけない。」と言われ目から鱗が落ちました。ウエットフードを食べさせ始めたのも、色々な物を食べさせて仔猫に好き嫌いを作ったのも、巣立たせる時にオヤツを持たせたのも全て私でした。 猫に必要な全ての栄養がバランス良く配合された総合栄養食のドライフードと、嗜好性重視の栄養バランスが完全でない一般食やオヤツを主食にした場合、長いサイクルで比較したら、愛猫にとってどちらが良いのでしょう。
愛猫が喜んで食べている嗜好品を、もっと食べさせて欲しいと催促された時、「もうダメ!」と言うより「もっと食べたいの?どうぞ〜」と与えてしまう方が数倍も簡単で楽しいです。
猫は学習します。オヤツを混ぜないと食べてくれなかったり、オヤツだけ催促したり、欲しい物を口に入れるまで身体を摺り寄せたり、食べさせてくれるまで鳴き続けたり・・・それはそれは彼らは良く考えています。

お宅の猫ちゃんは主食より副食の量が増えていませんか?
人と猫の体重差を考え、猫の体重に合わせた副食の量に抑えられていますか?

今の私は、嗜好品やオヤツはたまに食べさせてあげれば良いと考えるようになりました。主導権はこちらが握り、頭の良い彼らに主導権を握られないように不定期にプレゼントします。催促されるより、感謝されてお互いに幸せ。そう考えるようになりました。
私は、どの子にも嗜好品を一つは探すようにしています。
「具合が悪いかな?」と思った時に、嗜好品を食べるか食べないかで動物病院に夜間でもすぐに飛び込むべきか、朝まで待つかなどの目安にも使っています。

 

子うちゃぎとデューク

今は、仔猫が特別小さかったり、痩せていなければ、ドライフードだけで仔猫を育てています。特別不味くはないけれど、特別美味しいわけでもないドライフードをフードプロセッサーで粉末にして、粉状のドライフードをぬるま湯でふやかして食べさせます。ドライフードを味を覚えたら、すぐに硬いドライフードを齧りだします。多頭飼育のお宅なら消費量が多いので数種類のフードをブレンドできますが、単独飼育のお宅で数種のフードをブレンドして食べさせる事はフードの酸化に繋がりますので、フードの種類も一品種に絞りました。六花の仔猫達の離乳は数日で終わります。

食器は個別だったり、一緒にしたり仔猫の性格や私の気分で変えています。食欲の旺盛な子は、他の子猫と一緒に食べさせると他の子に取られると思って、唸ったり、怒って爪を出した前脚で器を叩くことに忙しく、落ち着いて食べられません。最初は食器に進入してくる自分以外の全ての物に対し、攻撃をして自分の物だと自己主張する仔猫もたまにはいるのです。小さな仔猫が場違いな時に真剣に怒っている姿は、とても愛らしく見えますが、仔猫はすぐに大きくなり力も強くなります。将来困ったことに発展するかもしれないような不安の芽は、幼児期に経験を増やす方法で、仔猫がそれを自然に受け入れられるように繰り返し慣らし「誰にも取られないよ。皆と仲良く食べよう」と教える必要があると感じるのであえて同じ器で一緒に食べさせています。食事中にも体に障ったり、食器の中にわざと指を入れたり、どんな時も人の指を強く噛んではいけないことを教えるために指先から食べさせてみたりなど、新しいご家庭に早く順応できるよう沢山の経験をさせ、経験値を上げていれば、初めての場所でも仔猫に掛かるストレスも少ないのでは?と乳母は考えます。
食事に手もお金も掛からない子に育ってね。その分、スキンシップに費やしてもらってね。これが乳母の願いです。

 

オモチャで遊ぶクライン

生後1ヶ月頃の仔猫達は、眠る時以外は産箱に戻らなくなり、離乳と平行してトイレトが使えるようになり、爪研ぎも出来るようになります。気ばかり先走って手足が追いつかなかった転びそうな走り方から、物陰から獲物を狙い、姿勢を低くして、腰を振り、飛び掛る猛ダッシュが出来るようになります。この時期、足元注意令が発令されます。「おチビが起きてるよ〜」とリビングに向かってくる家族に、私が日に繰り返し言う言葉です。彼らは人を遊び相手だと思っているので、人の足を獲物に見立て足にまとわりついてきます。もう爪を引っ込めていられるので音も無く飛び掛り、タッチして嬉しそうに足の間を駆け抜けて行きます。まだ500g前後の仔猫を避けて、バランスを崩し骨折しそうになったことが何回もありました。人に冷や汗をかかせる悪魔っ子な時期です。常に仔猫の姿を追い、どこにいるか姿を探し、カウントする時期でもあります。眠っている時は天使です。走っている姿は動く大福。斜め飛びして自分を大きく見せる姿も仔猫の時にしか見られません。仔猫達は眠っている時でも私に触られ育ちます。どんな時でも、人の手は優しい、安心して眠り続けていいのよと教えたいからです。

 

左プティ、右ミニー

離乳が終わって、トイレも使えるようになった頃、生後1ヶ月検診に連れて行きます。多少の体格差はあっても、順調に育っているのか確認しに動物病院に連れて行きます。動物病院で仔猫を登録する際に必要になるのが名前です。カルテには、呼び名でその子の健康状態が記載されて行きます。ワクチン証明書にも呼び名が明記されています。大抵の母猫は複数の子を産み、複数の出産回数を持ちます。動物病院で個体識別をするためにも呼び名は必要ですので、六花では同じ呼び名の子はおりません。呼び名は、私が仔猫と意志の疎通を図るためにも必要だと思っています。両親猫や仔猫のイメージ、将来の姿や、その子の持つ雰囲気を想い浮かべ、仔猫が私が名付けた呼び名で一生呼ばれ続けてもその子の持つ雰囲気を壊す事が無いように真剣に考えています。名付けられた時から名前を呼び続けられますので、早い子は生後1ヶ月で自分の名前を認識しています。名前を呼ばれて嬉しそうに尻尾を高く掲げ走り寄って来る仔猫達の姿の愛らしいこと。名前を呼ばれたらそばに来てくれる人が大好きな仔猫育てをしています。

Q:呼び名を変更して、好きな名前を付けても構いませんか?
A:構いません。可愛いお名前を考えてあげてください。血統名も考えてくださいね。

 

ゼイン:デビルマンと呼ばれていた生後2ヶ月時

愛らしい悪魔っ子たちは、生後45日を過ぎる頃から見た目のバランスが悪くなってきます。骨が急激に伸び、毛の伸びが追い付かなくなるせいで華奢で尖った顔立ちに見えてくるようになります。赤ちゃん猫特有のほわほわとした丸い、誰もが母性本能をくすぐられる見た目の愛らしさの賞味期限が切れるのが、生後45日前後です。ひとりごとや日記の画像をよくご覧になっていてくださいね。「ああ、これが赤ちゃん猫賞味期限切れなのね」と判っていただけると思います。
日増しに活発になり、起きている時間が長くなり、成猫に喧嘩を売ってみたり、社会的教育を受けながら、仔猫達は力強く育って行きます。生後2ヶ月には、触診での健康診断と検便、1回目のワクチン接種を済ませ、その1ヵ月後に同じ内容の健康診断と2回目のワクチン接種を済ませます。早い子は、2回目のワクチン接種後1週間以降に巣立ちはじめるようになります。
見た目がアンバランスな時期は、早い子でも生後4ヶ月、遅い子は生後8ヶ月頃まで続きます。
右の画像はデビルマンと呼ばれた生後2ヶ月頃のゼイン。下の画像は、生後10ヶ月のゼインです。

 

ゼイン:ラグドールに変身できました

その後、ふと気がつけば、その仔猫は美しいラグドールに成長して、
穏やかな青い瞳が信頼の眼差しで貴方を見つめていることでしょう。

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